強は異なり: 電磁場の相転移と熱平衡下の量子もつれ

日本物理学会誌に解説が掲載

「多は異なり(More is Different)」という一言にあるように, 凝縮系物理学では, 粒子が多数いることで初めてあらわれる現象が本質的である. これになぞらえると, 光科学研究での「異」は, 共振器や非線形光学物質などを用いて, 高強度, 短パルス, 狭線幅, 広帯域などの「電磁波の性質」を高く制御し, その電磁波を物質に照射するなどして, 本質的に異なった現象の観測・発現・制御を探究することにある.

近年, この光科学研究から発展し, 電磁場が振動しない熱平衡下において, 電磁場の相転移や量子もつれを発現させることが, 新たな「異」として模索されている. そのための方策として, 超強結合(ultra-strong coupling)や深強結合(deep strong coupling)と呼ばれる, 電磁場と物質(電磁分極)との非常に「強い相互作用」が追究されている.

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馬場基彰
「強は異なり ~電磁場の相転移と熱平衡下の量子もつれ~」
日本物理学会誌, Vo. 73, No. 8, pp. 540-541 (2018年8月号, 日本物理学会)

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